2日後に筋肉痛になるのは年齢が理由?
筋肉痛。
この筋肉痛、じつは2種類ある。
- 即発生筋肉痛
- 遅発性筋肉痛
即発生筋肉痛は、疲労物質が溜まることで生じる。これはすぐに起こる。
遅発性筋肉痛は、運動などをしたあとに、筋肉細胞にできた損傷が炎症を起こすことで生じる。これは次の日、あるいは数日後になって起こる。筋肉痛といえば、一般的にはこちらのことを指す。
「なんか最近さあ、運動した2日後とかに筋肉痛になるんだよねえ」
「それって、年取った証拠でしょ〜?」
こんな会話を、しょっちゅう耳にすると思う。
「年取ったから」2日後に筋肉痛がくる。
これって、ホントか?
いや、じつは間違っている。
「年を取ったから」というのは、まったく関係がない。
筋肉痛が起こるタイミングというのは、筋肉への負荷によって変わってくる。とくにブレーキング動作をした際に、筋肉は損傷しやすい。負荷のかかり方も強くなる。
坂道を上がるときよりも、下りるときのほうが、体への負担が大きいことでもよくわかる。
筋トレの、たとえばベンチプレスであれば、ウエイトを持ち上げるときよりも、下ろすとき(ネガティブ動作)のほうが、大胸筋への負担は大きい。
こういった、いわゆる重力に逆らった動作である伸縮性収縮では、遅発性筋肉痛が起こりやすい。
高負荷の筋トレはもちろん、激しめの運動をすれば、たとえば2日後に筋肉痛になることはふつうで、年齢を重ねたからそうなっているわけじゃあない。運動する習慣がなければ、ちょっとした動きでも体には大きな負担となるわけで、遅発性筋肉痛になりやすい。
なので、年を取るほど、運動をしなくなる人が多くなり、その結果、遅発性筋肉痛になっている人が多い、なる確率が高くなる、というだけの話だ。
いくら若くても、運動不足であれば、2日後に筋肉痛になりやすいだろうし、逆に言えば、老人になっても、バリバリ運動していれば、そういった筋肉痛は少なくなる。
2日後に筋肉痛になるのは、
年を取ったから、ではない。
単に運動不足だから、が答えだ。