「有酸素運動だけ」をやっていると太りやすい体質になる
とくに女性に多いが、ジムなんかでも「有酸素運動だけ」をやっている人がいる。筋トレをせずに。
これは非常にマズイ。
なにがマズイか?
人間は環境に応じて変化し適応していく動物なため、「有酸素運動だけ」とやっていると、有酸素運動に適した身体になっていく。
スポーツ選手を見てみるとよくわかるが、サッカー選手はサッカーをするのに適した身体に、水泳選手は水泳に適した身体、ラグビー選手はラグビーに適した身体、という具合に、それぞれスポーツによって体型がまったく違ってくる。
つまり、有酸素運動だけしていると、
有酸素運動に適した身体 = カロリーを消費せずに長時間動ける身体
に変化していく。
カロリーを使わないようになるということは、エネルギーを使わなくなるということだ。省エネの身体になる。まるで燃費の良い軽自動車のようなものだ。「燃費が良い」というと、なんだか聞こえはいいが、要は、太りやすい体質になる、ということだ。
たしかに、有酸素運動をすると、脂肪をエネルギーに変える「脂肪燃焼」という効果が働くが、その効果は、有酸素運動をしているときだけカロリーを消費するというものだ。勘違いしやすいが、これで基礎代謝が上がるわけでもないので、日常的に必要な代謝は変わらない。変わらないどころか、逆にエネルギーを消費しなくなり、太りやすい体質になっていく。
大事なことがひとつ欠けているんだ。
脂肪を燃やすためには、まず大きな筋肉が必要ということだ。大きな筋肉がなければ、たいした脂肪燃焼効果にはならない。小さな筋肉では、残念ながらその効果はたかがしれている。せっかく1時間も2時間もがんばって走ったり歩いたりしても、ぜんぜん意味がないので、無駄な努力で終わる。努力の仕方が間違っているんだ。
で、あわせて食事制限のダイエットをしている人も多いが、これはもう最悪で、さらに太りやすい体質に拍車をかけるだけ。スタイルもどんどん悪くなるし、リバウンドを繰り返すことになる。
じゃあ、どうしたらいいのか?
とにかくまずは筋肉をつけることだ。筋トレだ。
筋肉をつけることで、日常的な代謝が上がる。車でいえば、エンジンが大きくなるということだ。
それはなにを意味するのか?
べつに運動していなくても、勝手に身体がカロリーを消費していくし、ちょっと動くだけでも、ぐんぐん脂肪を燃やしてくれる。有酸素運動とは真逆だ。正しくトレーニングすれば、見違えるようにスタイルも良くなる。
はっきり言って、
筋トレ + 食事管理(糖質制限)
これだけで十分だ。
痩せるため、見た目のスタイルを良くするためには。
さらに余裕があるのであれば、有酸素運動もプラスすればいい。でも、絶対に必要というわけでもない。重要なことは、筋肉をつけてはじめて有酸素運動をする意味があるということ。
筋肉が少ない = 老化現象
これを頭に入れておこう。
筋肉が少ないと、老人の体型になっていく。老人の体型がかっこいいか?
筋肉が多いということは、若さのなによりの証拠だし特権だ。筋肉がなければかっこいいスタイルにもならない。
ダイエット効果や痩せることに関して、世間ではけっこう勘違いしている人が多いが、正しい理論や知識を持っておくことは、とても大切なことだ。できるかぎり最大限の効果を得るためにも。
繰り返すようだが、「有酸素運動だけ」をすることは、絶対にヤメよう。