あえて腹筋を鍛える必要性はない?
ヤバい、太ってきたな、と思ったときに、やっぱりいちばん気になる部分は腹回りのお肉だろう。とくに目立つし、見た目的に明らかだし、腹が出ていればスタイルの悪さも際立つ。
で、腹筋を鍛えたい、シックスパックをつくりたい、とか思うわけだ。
(そりゃあ、アスリートの割れている腹筋は思わず見入ってしまうほど美しい)
僕も筋トレをしようと思ったきっかけは、腹回りのお肉が気になりだしたからだ。
でも、矛盾するようだが、腹筋に関するトレーニングは一切やっていない。
なぜか。
まず、腹筋が割れてくるには、脂肪を落とさないければどうにもならない。
いくら腹筋を鍛えても、脂肪が乗っていれば割れないし、シックスパックなんて夢の話だ。
はっきり言って、脂肪が落ちれば、誰でもその下にある腹筋が浮き出てくるし、そうなれば、うっすらとシックスパックも見えてくる。
つまり、筋トレ云々よりも、脂肪を落とさないとならない。ダイエット、減量だ。
なので、有酸素運動による脂肪燃焼や、食事管理が重要になってくるが、この腹回りの、いわゆる皮下脂肪というのは、内臓脂肪にくらべると、落ちにくい。
いや、ほんとに落ちにくい。
僕もこれがなかなか落ちない。
とても厄介なやつなんだ。
筋トレで基礎代謝を上げて、筋肉量も明らかに増えているが、こいつはなかなか減っていかない(ただ、まったく減らないわけではなく、ごくゆっくりとしたペースながら落ちている)。
だから、やはり減量期を設けて、ローカーボダイエット(低炭水化物ダイエット)をする必要があると思っている。
こうして皮下脂肪が落ちにくいのは自明なのだが、
なぜ腹筋をやらないかだ。
いま僕は、カラダのなかでも大きな筋肉を中心に鍛えている。
筋肉量を増やして基礎代謝を上げるには、それが手っ取り早いからだ。
そして見た目の変化も大きい。
(だって、カッコイイ肉体、モテボディを目指しているから)
上半身でいうと、大胸筋、広背筋、三角筋だ。三角筋は、肩周りの筋肉。
下半身は、大腿四頭筋。太ももの筋肉だ。
このデカイ筋肉をせっせとバルクアップしている。
で、じつはこれらを鍛える過程において、腹筋もかなり使っているということだ。
腹筋って、体幹の筋肉なわけで、胸を鍛えようが、背筋を鍛えようが、太ももの筋肉を鍛えようが、なにをやるにしても必ず使っている。
というか、使わざるを得ない。
だって、カラダの中心にある筋肉なので、ここを使わないとチカラなんて入らない。
知らず知らずのうちに使っているんだ。
べつに筋トレじゃなくても、ふだんの生活のなかで、いつも少なからず使っている。
というわけで、ほかの部位のトレーニングに付随して筋肉に刺激が入っているため、あえて腹筋をメインにしたトレーニングなんてしなくてもいい。
(しかも、腹筋は鍛えにくいし、効果も出にくいという、モチベーション維持の面では致命的だ)
もしするとしても、上級者になってきた段階で十分だろう。
かつて、あの天才・イチローも言っていた。
「腹筋なんてここ何年もしたことないっすよ。腹が出てきたら、ぼく野球やめます」
そもそもあまりウエイトトレーニングをやらないらしいが、野球のさまざまな動作で腹筋なんて自然と鍛えられる、というニュアンスの話だ。
うん、僕もいまではたしかにこの言葉には合点がいく。
腹筋をするエネルギーを、ベンチプレスをして大胸筋を刺激したり、スクワットで大腿四頭筋や大臀筋を刺激したり、ワンハンドローイングで広背筋をいじめるために使ったほうが、よっぽどバルクアップにつながる、ということは頭に入れておいたほうがいいだろう。